2012年8月19日日曜日

外来カンファ:2012年度より

気づけばロンドン五輪は終わり、
なでしこJAPAN 銀メダル U-23 男子サッカー Best 4 でしたね
JFAがまとめたサッカー応援の写真+戦績+メンバーの一言、はとてもカッコいいです:FBではShareさせてもらいました。

そして筑波大学医学専門学群の東医体の成績は・・・ 見事、優勝! おめでとう!!

ちなみに、今日から ヤングなでしこ = U-20 のサッカー女子ワールドカップ(W杯)が日本で開催され、ヤングなでしこは初戦を快勝でした(終了直前の失点は不要でしたが・・・):さすがに全試合 録画してまで観る・・・ことはないと思いますが、楽しみたいと思います。

実は、サッカー部の先輩は、このヤングなでしこの チームドクター として帯同されていて、
  今日もチラっと TV に写っていました。すごいですね。

自分自身は医学部に行ったときは、オリンピックのチームドクターに! と意気込んでいた時期もありました・・・:友人の勧めを振り切って、体育専門学群の授業 (出席重視) も選択して
                アッサリ単位を落として 焦った学生時代もありました・・・

さて、週末もちょっとしたイベントはありましたが、
  簡単にかける (+ちょっと連動している) 過去のイベントを振り返っていこうと思います。
※ 記載できていないイベントは、意外と連動の時期待ちや写真の許可待ちなどだったりします

総合内科の強みの1つに、初診外来 というものがあります。
意外と、医療従事者も患者さん側も気づいていない (?) 一面に、
〇〇科のベテラン医が必ずしも、初診外来が得意・・・とは限らない (?)という部分があります。

日本での医療は、若いうちは病棟診療が中心で、救急の経験もある・・・医師が、
      ポン!っと初診外来に出ている (診療所で開業している) 、という歴史があります。

※ 先日、来福いただいた寺澤 秀一先生も、ある本の書評で近いニュアンスのことを述べられておりました:
 週刊医学界新聞より: http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02989_05#04

ただ病棟診療とも、救急外来とも、違う一面 が 初診外来には あります。

診断学、多臓器にわたる疾患の判断なども、臓器別専門科の診療・経験とは少し違った部分があります。

さらに患者さんの背景を加味した医療
  (おおざっぱに言うと、”病気を診るだけでなく、人を診る” 的な要素) も必要になってくると思っています。

使える医療サービス、特定疾患 ( 基本的に申請を行った日から適応 ) といったことの理解も必要ですし、診療所の先生からの窓口であることも理解しなければいけません(座右の銘に『後医は名医 』 という言葉があります:後から見る医師であることを十分に認識できる医師でないと信頼は得れないと思っています)。

また初診外来はそれなりに Speed も重要になってきます。場合によっては入院を前提で動くことを意識したり、救急に回ってもらったり、また検査一式を先に行うことを判断したり・・・。
平均 4例 / 時間以上で診れたら早い方 (?) かもしれません (紹介状の返事などの事後処理含まず) が、20例診ることになれば、5時間以上も診察室に缶詰状態です。
経験的には、初めて外来をした医師は2例 / 時間前後ぐらいしか診れないもんです・・・

こういったことを伝える、またトレーニングするための準備(つまりポン!とdebut するわけではないように・・・)が必要だと思っています。

ただ、この外来カンファを行うのは、大変な労力・場所が必要になってくるものです。

下記の理由 (自分のスタンス) として、この初診外来の研修は初期研修医には行っていません。
 ◆ 初期研修医は病棟や救急で得るものが多い
 ◆ 初診外来に出るための準備が医学知識的にもTime Management的にも難しい
 ◆ スタッフに余裕がない・場所がない
 ※ 細かいことは拙書『研修医をひきつける病院づくり』にも書かせてもらっています:ややNegativeなことなので書きにくいですが・・・

ただ、専攻医(特に4年目に当院で勤務する医師)には このTrainingは必須 だと思っていて、それに近いことを3年前から細々と意識はしていました。

対象者があまりいなかったのもありますが、昨年度は西谷 重紀先生を対象として、新患外来のTrainingを行っていました。
5月の写真!:左2人は・・・実習に来られていた医学生!

今年度から、浅川麻里先生が非常勤医師として新患外来や救急外来のDutyをこなしてくれることもあり、また専攻医( = 対象者)が増えたこともあり、毎週火曜日の午前に1時間ほど、外来カンファレンスを行っています。

初診外来での問診票から、どういったアプローチをしていくかを検討し、電子カルテで振り返りをしながら、外来の質を高めていく、共通認識を増やしていく、ことを行っています。

初診外来の全てを担うことは、臓器別専門医の先生の負担を軽減するだけでなく、より質の高い初診外来を提供することにもつながっていると自負しています(いろんな工夫がされています)。
そのうえで、外来での医療者としての態度・面接手法も重要であり、自分なりにはポイントを伝えています・・・ が、自分が伝える側でいいのか、という部分もあります(要は自分自身はまだ未熟でTrainingが甘いのかもしれません・・・)。

ただ一方で、日本の医療の問題が医師・患者さんで 情報共有ができていないことによるすれ違い も多いことは認識しているので、この部分をいつか変えていかないと、ある一定の割合で起こるすれ違いはなくならないと思っています(この部分もいつか俯瞰的な視点と細かいこともシッカリと確認して対策を考えていけるといいなぁと思っています)。

もちろん、On Timeでのアドバイスは随時行っているので、Managementで困ることは少ないと思っています。先日は、問診票を診ただけ(= 診察前!)で 『 〇〇病ですかね? 』 と
西谷 重紀先生が相談に来たときは、成長を実感しました!:川島自身もまだ5例ぐらいしか診たことがない疾患でした!

秋からは、新患外来についても少し研修に幅を持たせて、新患外来に出る前のルール、みたいなのも創っていきたいと画策しています:詳細は火曜日の総合内科スタッフ・専攻医ミーティングで詰める予定で、ちょっとユニークなルールになれば、公表したいと思っています。

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