2011年8月26日金曜日

目指せ! 京都GIM!

総合内科 専攻医主体の勉強会:とっても笑顔ですが・・・ 23時です

と、以前にも記載させていただいたのですが、わからない人もいたかもしれません。

『京都GIM』 というのは、毎月1回、京都の洛和会音羽病院で開かれている京都GIMカンファレンスのことです:(GIM = general internal medicine:総合内科という和訳?)。

 近畿圏を主体とした総合内科・総合診療科・家庭医療関連の施設からの症例提示、しかも
病歴・身体診察(から初期検査)にトコトンこだわった症例検討 が、関西圏を越えた初期研修医~ベテランまでの参加者が自由な雰囲気で議論されているカンファレンスです。
 ベテランがしゃべりだすと、若手がしゃべりにくい・・・という時期もありましたが、発言の促しもよくコントロールされていて(最初は若手→議論が深くなるとベテラン・・・みたいな)、本当に勉強になる、発言のレベルの高いカンファレンスです。

 『診断力トレーニング』写真の本)の序にも記載されている京都GIMの歴史・・・ですが、川島も結構関わっているので、やや回想風に・・・

 京都GIMは1998年4月に京都大学の総合診療部で開催された・・・とあります。
 実は、川島自身はこの第1回に参加しています!(京都大学附属病院の研修医2年目春として、また京都大学総合診療部所属として)。
 そしてその後、市立舞鶴市民病院に異動させていただき、その後は松村 理司先生や他の研修医と一緒に、北の舞鶴から京都大学を目指して、必死になって出発し、必死で舞鶴に戻り、仕事をした・・・という思い出もあります(カンファ後に食事もよく連れて行ってもらいましたが、運転の人はワイン禁・・・というつらい思いも何回か・・・)。
 さらにその後、市立堺病院が参戦するようになり、恩師の一人である藤本 卓司先生ともよく顔をあわせました(藤本先生はよく舞鶴市民病院にも来られていました)。

 医師4年目が終わったあとに留学をしましたが、帰国後に市立堺病院 総合内科で仕事をさせていただいたのもこういった接点があったことも大きいです(市立堺病院で勤務するときの裏話もありますが・・・)。
 藤本先生は京都GIMへの出席のPriorityをかなり高く設定されておられたので、ほぼ皆勤でした。京都大学で開催されていたときは京阪特急で悠々座りながら、研修医と一緒にお菓子を・・・というまるで遠足のような感じでした。カンファレンスの帰りに研修医から入院症例のプレゼンを聞いて、夜遅くに病院に戻って対応したこともあります。
 実は『京都GIMカンファレンス in 堺!』として、市立堺病院でカンファレンスを無理やりさせてもらったこともあります。参加者の交通の便の悪さに一度しか許可されませんでしたが・・・。
 2007年に愛娘が産まれたあとは、ワークライフバランスとして、京都GIMへの出席を控えていたりもしました(市立堺病院からは夕方16時15分には出発、帰宅は22時45分ごろ・・・でしたので、京都まで行かなければ、家庭に時間を費やせました)。
 2008年夏に市立堺病院を辞め、現在の福知山市民病院に勤務してから、いつか行こう!と思いながら、地域中核病院で若手スタッフ・研修医と一緒に救急・病棟診療を担う科のTopとしては、金曜日の夕方に病院を空けるということができずにいたのですが・・・。ついに、今年は頑張れそうな気がしています。
 次の9月の京都GIMカンファレンスに参加できれば、実に3年ぶりになります。憧れのピッチに立てるか・・・。


 ただ・・・実は、8月にも参加をもくろんでいました。
 6月に当院の専攻医・研修医が参加した実績があり、7月には北海道の学会に大挙して参加した(=金曜日の夕方を空けた)実績があったんですが・・・。やはり臨床は何が起こるかわかりません。頑張ろうとしましたが、参加できませんでした。
 今度は万端の準備をして臨もうと心しています。
問題は・・・ ワールドカップ 3次予選 日本 vs. 北朝鮮戦が 19時30分 kick off ということです。邪念を捨てて、カンファレンスに集中できるか・・・が問題です。

 もちろん、参加することが目標ではありません。症例を呈示することが目標です。
 舞鶴市民病院+市立堺病院時代を通じて、おそらく30症例強はスライド作成に関わったと思います。症例をまとめることは本当に勉強になります。そういった機会を若手に提供することが重要だと思っています。
 既に提示症例はピックアップ済みですし、その場に慣れてもらうために、今回も専攻医を連れて行く予定です。 参加したスタッフ・専攻医が、現場さながらにフィードバックすることも実施していきたいと思います。

 ちなみに京都GIMカンファレンスでの症例は、JIM(という雑誌)に『What's your diagnosis?』として、連載されています。
また『診断力 強化トレーニング』として、本にもなっています。
 今年度は、専攻医を主体とした勉強会を火曜日の21時ぐらいからやっており、先日、この本を読み終えました。読破の証に、うえの写真の後、この本を 『せぃの!』 で破りました!
・・・ ・・・ ・・・ウソです。
何回読んでも覚えていないものもあります(勉強会の話もいつかユックリと・・・)。

 先日、NEJMの『Images in Clinical Medicine』に京都GIMで出た症例 が載っていました。勉強した数日後・・・でしたが、ピンっとこない専攻医の方もおられました。
 やっぱりカンファレンスや勉強会での記憶は深くはなりえないですが、こういったトレーニングを繰り返すことにより、症例が頭をかすめることになると思います。疾患を深く勉強し理解するのは、現場で症例にあたってからだと、常々思っています。

で、なぜ 『Images in Clinical Medicine』 を見ていたか・・・は秘密です。

2011年8月21日日曜日

ちょっと雑談・・・:ブログについて

ブログをはじめて半年強ですが、皆さんのお役には立っているでしょうか?

実はもうすぐ 『訪れてくれた人』10,000 を突破します!

10,000人目の人には、なんと! ・・・ なんだろう? 
何かしかけができるのかもしれませんが、よくわかりません。

 院内の人も読んでることがあるとお聴きしたので、もし院内の人で10,000という数字が出た人がいたら、もってきて欲しいなぁと個人的には思っています。

 これが早いのか遅いのか・・・はわかりませんが、多くの人に見てもらえるようになったなぁと感じています。

 ブログの統計というのをみると、MLで投稿したときや、雑誌などで名前が出たときはアクセスがドン!と増えています。

 また海外からも見てくれている人がいるようで、米国・マレーシア・イギリス・ドイツ・ロシア・オランダ・キプロス・・・ってスゴイなぁと思っています。
 なでしこJAPANの鮫島さんやアーセナルの宮市さん、ドルトムントの香川さんやウォルフスブルグの長谷部さん、CSKAモスクワの本田さんやフィテッセの安田さんに見られていると思うと、興奮しますね(サッカー知らない人にはなんのこっちゃ・・・でしょうか?)。

アーカイブの整理の仕方もあるのかもしれませんが、あまり上手にできていません。

でもまぁボチボチと創っていこうと思います。

福知山近辺の遊び・食べもの案内・・・は全然進みませんね。頑張ります!

2011年8月20日土曜日

初期研修医 / 専攻医(後期研修医) / 総合内科スタッフ

本日、当院の初期研修の採用試験が終わりました。
管理型 4名の定員 に対して、17名の医学生 が試験・面接に臨んでくれました。
(採用試験開始前の重々しい雰囲気の写真は撮ったのですが・・・ 個人情報的にも出せません:面接の待ち時間はみんなで楽しくしゃべって下さいねとお願いしましたが、どうなっていたのでしょう?)
 採用したい人員は当たり前ですが4名をはるかに超えており、今後、院内での調整が必要になってきます。
 嘆いても仕方がないことですが、『京都府』は医師数が多い都道府県(統計の取り方にもよりますがTop3にははいります)なので、研修医も削減対象です。ただ、この中丹地域の医師数は多くはありません。”京都市外”の医師数が少ないのは先日の知事選のときにもDataとして出ていました。
 こういった地方都市の病院に勤務したいと思っている研修医 (=将来の専攻医・スタッフ候補) がたくさんいるのに採用できないのは、地域医療にとっては大きな痛手です。
早く何とかなることを・・・と思いますが、行政で決められたことはなかなか難しいようです。

それで、このブログでなかなか専攻医やスタッフのことが伝えられていなかったのですが・・・。
病院としては、
 ◆ 『やる気のある』 初期研修医
 ◆   『優秀な』   専攻医
 (当院では後期研修医でなく、専攻医と表現しています)
 ◆   『魅力のある』    スタッフ   
                のうち、できれば専攻医・スタッフが欲しいのが現状です。

ただ、そこだけが集まってくることも難しいですし、
研修医 臓器別専門医 総合内科医 バランス が、
                       地域基幹病院、ひいては地域医療を守ることにつながると考えています。

それで専攻医・スタッフが、どんなことをしているか・・・ということを理解していただき、それに賛同していただけるメンバーでチーム医療を実現したいと思っています。

実は、病院HPの総合内科の項目に結構シッカリとかけているようにも思っています(2010年度のままですが・・・)ので参考にしていただきたいですが・・・ 3つの柱にあるものを紹介すると・・・

 ◆ 総合内科の専門性
 ◆ 臓器別専門医の負担軽減
 ◆ 医学教育・研修
         があります。

そこには、感染症診療や診断学、内科救急や集中治療といった臨床も含まれてきます。
※ 過去の記事【総合内科のDuty】 http://fukugim.blogspot.com/2010/11/duty.html

また、キャリアデザインという観点では、『家庭医療』や『病院総合医』という言葉も当院スタッフには大きく関わってきています(家庭医療のプログラムを修了+専門医を取得している先生が2名もいる地域中核病院です)。
また概念的な話ではありますが、最近、下記の執筆関連がありました。

川島篤志:総合内科のロールモデルを目指して ~臨床研修と教育による地域医療への貢献~ 特集 どう発展させる病院総合医 【病院総合医 地域病院での役割】 病院 70:128-130,2011
川城麻里:家庭医が病院総合医として勤務する際のメリット 特集 病院総合医 免許皆伝 JIM 21:656-657,2011
また医学界新聞の座談会にも出させていただきました:もっと知りたい「病院総合医」 病院のジェネラリストという働き方http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02935_01
古いですが、自分自身が市立堺病院在籍時の発表スライドもネット上に掲載されていました:考え方は基本的に変わっていないと感じました:http://a-youme.jp/wakate/sym01/index.html
上記の読みものも参考になるかと思います
   (当院に来られたときには無理やりコピーを渡される?かも:最後のは渡さないと思いますが・・・)

ちょっと長くなっていますが、日本プライマリ・ケア連合学会の後期研修プログラムの抄録に載せたものも掲載しておきます

***** ここから *****
 当院は京都府北部の中丹と呼ばれる地域にあり、約10万人の医療圏における感染症病床を含む約300床の地域基幹病院です。
 臓器別専門医は関連の大学医局を主体に派遣していただいていますが、臓器別専門医の人数自体も潤沢というわけではなく、また外来のみを行う非常勤医師で対応している診療科もあります。
 救急医療に関しては、「断らない(断れない)救急」を実践しております。
 そういったなか、「教育力のない病院に未来はない」という香川 惠造院長のもと、2008年から総合内科が新設されました。2009年度からは専攻医・スタッフともに人数が増え、臓器別専門医の負担軽減、総合内科医としての得意分野の研鑽、また研修医・専攻医だけでなく、看護師を含めてひろく医学教育・研修に関わっています。
 総合内科としては、感染症診療や多臓器にわたる疾患や診断がついていない症例、当院に臓器別専門医が不在の領域に関する疾患などを外来から入院を含めて対応することや、初診外来・内科系救急外来(平日日勤帯)を主体にみることによって、臓器別専門医の負担を軽減し、病院に貢献しています。
 また研修医の教育にも積極的に関わり、「教える・教えられる文化」を院内全体に醸成していけるように、進歩を目指しています。地域の診療所とも顔のみえる関係が以前から創られてきており、家庭医療に理解あるスタッフが診療に関わることによって、さらに病診連携が進められると確信しています。
 総合内科専攻医としては、まだ正式なプログラムを構築できていませんが、「病棟総合医」のひとつのモデルになるべく、頑張っている施設でありますので、興味のある人は是非見学に来て下さい。
***** 終わり *****

2011年8月19日金曜日

2011年度 夏 病院説明会!

写真自体は やらせ・・・でしたが、実際こんな感じでしゃべっていました!
2011年度 夏の病院説明会が終わりました。この夏は、2回、病院説明会を行いました。

7月28日(木)には 4名 の、そして8月18日(木)の病院説明会には 11名 の医学生の方が参加してくれました。

病院説明会は基本的に今までと同じ内容で・・・
当院の見学会は、当院がやや遠方ということもあり、
 0:希望者は朝回診から参加
 1:午前の少し遅めに集合:11時
 2:研修の理念などを説明
 3:通常行っている「昼カンファ」に参加:昼食を食べながら
 4:指導医など抜きで、「研修医とぶっちゃけトーク」
 5:香川院長から病院説明と質問コーナー
 6:院内見学
                       という感じで行っています。

前日から実習をされていた学生さんも、20日(土)の研修医採用試験にあわせて来られ、19日(金)に実習されていた学生さんもおられました。また5年生の方も4名おられました。

京都府立医大の方が最大勢力(?)ではありますが、北は札幌医科大学、南は大分大学/長崎大学からも来られていました。

しばらくは学生さんの実習も落ち着くのかもしれませんが、また適宜、実習を受けつけていますし、春休み・夏休みには病院説明会を行う予定ですので、興味のある方はぜひおこし下さい。

【参考:過去の病院説明会の記事:アーカイブからも参照 可】
http://fukugim.blogspot.com/2011/06/blog-post_09.html
http://fukugim.blogspot.com/2011/04/2010.html

2011年8月16日火曜日

内科ER チェックリスト大会 2011 Summer! 終了

真夏の暑い中・・・ 比較的涼しい病院の一室で、20人近くで会議・・・ではなく、
総合内科 スタッフ 兼 救急室 副医長の川城 麻里先生を中心に第2回チェックリスト大会が行われました (もうちょっといいネーミングがないのか・・・ 募集中だそうです)。

 意識障害・失神・胸痛・ショック・嘔吐・○○(DM/アルコールなど)の救急・低体温 などの各項目ごとに、独自につくった設問を、A4 3枚のチェックシートにまとめたものを使っています (川城先生の許可もありますので、欲しい方は連絡下さい)

 研修医と専攻医が輪になって、まだ救急にはあまり出ていない1年生もバシバシ(?)、ときに笑いを取りながら、順々に質問に答えていきました。参考図書はいわゆる赤本(『研修医救急御法度』)と、Step Beyond Residentで、設問に関することは、『赤本の○ページ参照・・・』 というコメントも出てきます。
開始直前まで頑張ってラミネートしてました!アリガト!

今回からは配布資料に加えて、研修医が 『 救急セミナー(後日紹介予定)』 で
発表したネタをもとに、ラミネート加工された資料も配布しました。これは当院オリジナル・・・ではなく、アイディアは福井県立病院 救急センターなどでも使われているアイディアのものです(『ラミネートの設定温度を高めにしている』ので、当院のオリジナルです!なんて屁理屈は言いません)。




参加者は日直中の研修医の先生を除いて初期研修医は全参加! 
8月から救急研修に来られている2年目の先生(また紹介します!)+専攻医も複数人、循環器・麻酔科の若手スタッフ、そして救急室 医長の北川 昌洋先生もオブザーバーとして参加していただきました(そういえば今回は看護師さんの参加がありませんでしたね)。
 さらに市立伊丹病院の指導医の先生 (市立堺病院時代から懇意にしていただいていました:美味しいお菓子ありがとうございました!) と 研修医の先生も参加されました(帰省渋滞!のため、車ではなく電車で来ていただきました:遠いところありがとうございます)。 

 終了は14時30分をまわりましたが、明日から使える知識でとても勉強になったのではないかと思います。
同じ知識を共有することによって、よりよい救急対応ができる ようになるのではないかと思います。

1人のできる医師がいることが重要ではなく、
救急に関わる医師ボトムアップをしてくれる1人熱意ある医師存在
                   が、地域の救急のレベルアップにつながるのだと思います。

これからも繰り返し頑張りましょう!

大会終了! 赤本も目立ってます!

2011年8月12日金曜日

【研修医の声】 2011年度の研修医より!

『ぎゃぁ・・・』 『うぐぅ・・・』 といった悲痛な叫びでないことを祈ります。冗談です。

全員集合・・・ではなく、一部専攻医+秘密兵器(?)も混じっています
 本来は見学に来て、研修医の生の声・姿を見てもらうのが一番・・・ではありますが、物理的に大変な部分でもあります。

 当院の見学に来ようかな?と思うかどうかは、こういった声も参考になるのではないかと思っていますので、大変遅くなりましたが掲示させてもらいます(本来はHPで更新すべきなのですが・・・。川島の仕事が遅かったために、今年度はブログにさせてもらいました。現在病院HPに掲載されているのは、昨年度の研修医の声です。基本的には変わりませんので、参考にして下さい)。

さて、最初は 1年目研修医 西山 大地先生 からです。
『レジナビ』風 にお願いしました。
Q1:当病院を選んだ理由
 ◇ 地域拠点病院だから症例が偏ることがない
 ◇ 総合内科が力を入れている
 ◇ 研修医の数が多すぎず症例数に困ることはない
 ◇ 癌拠点病院として力を注いでいる

Q2:研修を受けて良かった点
 ◇ 病院がとても綺麗
 ◇ コメディカルやスタッフも優秀かつ教育熱心でとても勉強になる
 ◇ 自分が学ぼうと思えばどこまでも勉強することが可能な気がする

Q3:研修内容
 ■ 総合内科:朝8:00の全体ラウンドまでに患者さんを診察しプレゼンの準備をするところから1日が始まる。全体ラウンドでは一人の患者さんを通して身体診察や投薬のノウハウを共有する。全体ラウンドが終わるとチームに分かれて更に細かいアセスメントを行う。夕方の全体/チームカンファまでに検査結果などのアセスメント、更なる検査を行い新たなプロブレムを見つけてプレゼンの準備をする。
 昼休みは火曜日から金曜日までランチョンレクチャーがあり、ケースプレゼンテーション、論文抄読、川島先生によるレクチャー、専攻医の先生によるレクチャーなどがある。
 また各種勉強会の案内を行ったり学生実習・見学生の対応、院外講師の先生を招いての勉強会の運営などを行っている。
 ■ 消化器内科:9:00から検査が始まるのでそれまでに回診を行い指導医にプレゼンできる様に情報収集とアセスメントを行う。9:00からは検査としてGIFや腹部エコーのお手伝いや実際にやらせてもらったりする。昼は病棟に行き病棟業務をこなし午後からはCFやERCP、アンギオなどのお手伝いをする。夕方は病棟業務を行い、面談やカルテ作成など1日のまとめをする。
 その他、内科カンファや内科外科カンファ、内視鏡カンファなどがあり、その準備をするのは研修医の仕事である。また救急からの消化器コンサルトには全症例呼び出しがあり、緊急カメラの準備をしたり救急室から入院までの対応を学ぶことができる。
 飲み会なども多く、そちらも積極的に参加させてもらっている。

【総合内科】
担当患者数:4人~7人/日 新入院担当数:13人/月
【消化器内科】
担当患者数:8人~10人/日 新入院担当数:10人/月

続いて、1年目研修医 杉本 篤哉先生 より作文風に・・・ 

 福知山市民病院での研修で一番僕が良いと感じているのは、医師間や職種間の垣根が低くお互いに敬意をもって接しておられる点です。研修医に対しても期待を込めて親切に指導して下さいますし、業務上迷ったことについて、すぐに専門科の先生にコンサルトでき、さらに地域密着型病院として豊富な数・種の症例を経験できるため、机上のものではない生きた知識を身につけることができるのではないかと考えています。コメディカルの方々は、非常に知識も豊富であり、放射線技師さんに一緒にCTを見てもらい、検査技師さんとGram染色した検体を見て抗生剤を選択するなど治療面で大きな力になって下さいますし、何より共に働かせていただく身として得難い大きな刺激をいただいています。
 現在研修医は2年目が4名、1年目が管理型4名・たすきがけ4名ですが、教育に力を入れているこの規模の病院をこの少人数で研修できるのはかなり恵まれています。
 例えば専門の医師3人が研修医2人のために毎朝振り返りカンファレンスをしてくださる、そんな贅沢な環境があちこちに転がっています。また専攻医の先生向けのものも含めて勉強会の回数も非常に多く、大きな場での症例発表やカンファレンスでの発表の機会も与えてもらえます。研修医同士も同じ科を同時に回ることは多くありませんが、互いに補い合い高め合いながら日々研鑽しています。
 また自分も含め地元出身の医師が多いのも特徴です。田舎と思われがちですが市内で大抵のものはそろう上にとても住みやすい環境であり、ご飯もおいしく、外に目を向けてみれば京都や大阪、神戸方面などへのアクセスがいいので、隙をみて足を伸ばすことも充分可能です。そんな利点もあり地元出身の目から見てもまた戻ってきたい病院として映るのだと思います。
 福知山市民病院は都市部の大病院に比べると、規模の面では小規模です。しかし院内で行われる医療の質、さらに研修医教育に対する熱意と環境はそうそう有り難いものだと感じています。少しでも興味のある方、ぜひまたこの病院でお会いできることを楽しみにしています。


最後に可愛い写真とともに、1.5年目(?)研修医 藤原 美佐紀先生 より

 皆さんはじめまして。1.5年目研修医の藤原美佐紀です。わけあって昨年12月から初期研修を始めて、正確には8ヶ月目研修医です。国試に受かるわけないと思って就職活動もマッチングもしていなかったのです(6年生の秋に子どもをうみました)。今は、4月から入ってきた4ヶ月だけ後輩の1年目研修医の強烈な追い上げと追い越しにあい先輩としての役目は果たせていませんが、それでも毎日なんとかやっています。
 京都府立医大をはじめ関西圏出身の研修医がほとんどの中、私は日本最北の医学部:旭川医大出身です。実のところ福知山には縁もゆかりもなく、関西圏に就職するとは考えたこともありませんでした。福知山市民病院のことも、卒業後に北海道で川島先生のセミナーに参加する機会があり初めて知りました。そのセミナーで研修医の枠にたまたま空きがあることを知り、思い切って川島先生にお願いしてみたところ、初期研修医として働けることになりました。
 土地も病院も人もよく知らずに家族を連れて来ましたが、8ヶ月経って本当にこの病院に来てよかったと思う日々です。各科の先生方はとても個性的で楽しく、時にはきびしく熱心に指導してくださいます。看護師さんをはじめ、放射線科の技師さんや薬剤師さん、事務の方々なども明るく親切な方が多くいつも助けてくださいます。仕事以外でも、ふとしたときに何てことはない会話をしたり笑ったりして勝手に癒されていますし、先輩ママたちに育児の相談にのってもらうことも多くありがたいです。
 そんな子育てママの私が研修医できるのも実は、夫が主夫として家庭を守ってくれているからです。子どもが肺炎で小児科を受診したときは夫のほうが病歴に詳しくて看護師さんに笑われたりもしました。
 帰りが遅くてしばらく寝顔しか見ていなかったらなんとなく顔つきが変わっていて驚いたこともありました。それでもお母さん大好きでいてくれる子どもにも感謝してます。ほんとにかわいいです。
(写真は福知山の三段池公園のわんぱく広場に初めて遊びに行ったときのもの☆)
 さて勉強面ですが、ネットセミナーをはじめ福知山でも様々な勉強会に参加する機会がありますし、京都や大阪までは特急で1時間半~2時間程度で行けますので仕事の都合がつけば参加することも可能です。週に2、3回のペースで専攻医の先生方に来ていただいて、研修医対象の朝の勉強会もしています。各科でもカンファレンス以外に勉強会が開催されていたりもするようです。
 良いことばかり書きましたが、良くないこともあります。まず洋服や靴、化粧品などを買うところがありません。あるけど、ありません。心がちょっと疲れたときにウインドーショッピングするとか、店員さんに「お似合いですねー」って言われて癒されるとか、できません。デパ地下でおいしそうなお菓子を眺めたり香りを楽しむとかも気軽にはできません。仕事帰りに夜景が綺麗なレストランでお食事とかも無理です。週末にがんばって出かけないとだめです。生きるためにそういうことがどうしても必要な人には、きっとこの病院は向いていないことでしょう。まぁでも逆に考えると、研修するにあたって誘惑がないとも言えます。ついフラフラと街に出かけてしまうのが悩みの人は、自分を追い込む意味でこういう環境に身を置くのもよいかもしれません。
 私自身はどちらかというと街よりも山や海にいるほうが落ち着きますし、もともと地方の公立病院で研修したいと思っていたのでこの環境には満足しています。暑いことを除いては、ですが。

 長くなりましたがつまり、毎日楽しく充実した研修医ライフを送っています。伝わりましたか?でもやっぱり、百聞は一見にしかず、です。ぜひ一度、見学に来てください♪

『研修医の声』の選抜は研修医にお任せしました。文章の厳しい検閲もありませんのであしからず

2011年8月11日木曜日

他流試合 in 福知山! 

みんなでディスカッション! 司会は1年目の白数 洋充先生!

コメントを書記してくれている1年目の駒井 翔太先生!





















以前紹介したMedPeerでの症例検討(iCC)にチャレンジしています(右にリンクあります)。
      http://fukugim.blogspot.com/2011/02/blog-post.html (2011年02月のアーカイブでも見れます)

先日、当院としての4症例目の呈示が終了しました。
 2年目研修医 村田 裕先生と総合内科スタッフ 和田 幹生先生 が中心となって興味深い症例をまとめあげてもらいました(知らない人は診断にはたどりつきにくい重要な致死的疾患・・・と書くと、閲覧しようかな?と思われるでしょうか)。

この症例は12月の内科地方会にも持っていきたいと思っています。

 実は当院1例目の症例は、日経メディカルにも再掲されました (日経メディカル special 2011 Summer:臨時増刊号 P131-134)。
病歴と身体所見(+検査所見とのズレ)がポイントの症例だったと思っています。

 今までも他施設からの症例提示について、まとめるように院内で検討していました
                         (一度、優秀コメントとして表彰されたこともあります!)。
 個人の名前で投稿するのはなかなか緊張しますが(特に最初に素晴らしいコメントがあると躊躇します・・・)、院内で検討したことを発表することは、とても大事だと思います。今後は参加病院・施設ごとに『研修医グループ』 としてコメントが掲載される気軽さ・切磋琢磨のシステムを創られるとも聴いています。当院も積極的に参加したいと思っています。

 本来であれば、Liveでカンファレンスに臨む(症例にコメントする+症例を呈示する)ことができればいいのですが、地方都市では優秀な施設との 他流試合 にはなかなか参加できないのが少し悩みの種です。
 ただ・・・そんなことは言ってられないので、直に院外に出て行こうと思っています。
           目指せ、京都GIM!
『たのもぅ~!』 って、看板を叩く度胸はまだないかもしれませんが・・・。

2011年8月8日月曜日

院内の宿泊施設!

 当院への見学・・・のときには、可能であれば朝の回診(毎朝8時から:ICU症例があるときは7時45分から)に参加してもらっています。  となると、よっぽど近くの人でなければ、前泊をお願いしていることになります(早朝から電車や車で来られた方もおられますが・・・)。水曜日の救急カンファから出席・・・としても宿泊が必要ですよね。

 福知山の駅前には快適なビジネスホテルがいくつかあります。院外講師の先生をお招きする際にはそのホテルを利用したり、最近では温泉つきのホテルを利用したりしています。廉価ではあるのですが・・・学生さんにはちょっとキツイかもしれません。

 今年度から病院の真横に学生さんが泊まれる施設の段取りができました(厳密には院外?:病院から徒歩15秒ぐらいです)。
 7月上旬まではクリニカルクラークシップでも使われていて、その後、見学の方にオープンになりました。今まで、『希望者は庶務課の方に連絡を・・・』と、丸投げしていたのですが、本日、初めて施設を見てきました。

上記の写真にあるように、一部屋に2段ベッドが2つ、最大1部屋に4人泊まれます。
エアコンもTVもありました。宴会用・・・ではなくて、勉強用の机もあります。
各自のロッカーもそれなりにシッカリとしたスペースもあります(写真の手前側にて写ってませんが)。
トイレとシャワーは廊下に出て、共用にはなりますが1つあります(8人が一斉に使用することになったら・・・大変ですが)。冷蔵庫も共用スペースにはあります。
男性・女性の組み合わせもあるかと思いますが、人数を庶務課の方がコントロールしながら対応してくれています。うまくいけば8人泊まれる・・・予定です。

快適!とまで言い切りませんが、十分過ごせる施設ですので、希望者の方は連絡をして下さいね。